私がまだ東赤谷の日鉄社宅に住んでいた頃、社宅の裏手にあった旧赤谷温泉ホテルの見晴し台には良く行きました。もっとも当時は少年時代でしたので、この見晴し台がホテルの見晴し台であったという事は知る由もありませんでした。
　とにかく私はこの見晴し台が大好きでした。ここに登ると社宅が一望でき、正面には故郷のシンボルとも言える焼峰山が見え、その麓に滝谷の集落が広がり、飯豊川の上流方面を見れば川沿いに鉱山電車の軌道が走り、そこから目を上げれば飯豊山の前衛峰とも言える蒜場山が聳えている。
　今でも帰る度に必ずここには登っています。しかし今は社宅も鉱山電車の軌道もありません。あるのは変わらぬ姿の飯豊川とそれを包み込む故郷の山々です。でもここに登ると蘇るのです、少年時代の楽しかった日々の事が・・・・。

昭和４８年の見晴し台からの一枚です。下の整地しているような所は鉄鉱石の残滓置き場のようですが、ここ辺に赤谷温泉ホテルがありました。対岸のやや広い所は今滝谷森林公園になっている所です。